普通よりちょっといい感じで生きていけたらな

社畜も起業も違うんじゃないの?って視点で働き方を考えているつもりのブログ

ヤバくなったらとことん逃げよう

「逃げる」という行為にどこか後ろめたい響きがあるのはいつからなのだろうか。旧日本軍も転進という言葉を使っていた事から、なんとなく我々は散華する事に潔さを感じ、逃げることは卑怯な事という文化を持っている。

 

しかし軍や戦いという視点で考えた場合、最も避けるべきは全滅のはずだ。そして自分の人生を1つの軍隊として考えた時には、捲土重来を期すべく、そのために全滅という結果を避けるべく「逃げる」という選択肢も充分にありだと思う。

 

ストレス社会と現代が呼ばれて久しいがそれは加速していると感じる。メールが無かった頃や、携帯電話が普及していなかった頃と比べたら、仕事の密度は高まっている。時差のあるグローバルビジネスもそれに拍車をかける。仕事の密度が高まれば当然荷重も高くなるわけで、心身共に健康を保つ事が非常に重要だ。

 

だが多くの日本人はとことんまで頑張ってしまう。これは本当に美徳だと思うのだが、やっぱり労働、ないし、今の労働文化という観点からはちょっとマイナスだと思う。自分という軍がどんなに気合で頑張っても、援護射撃してくれる人がいたとしても、回復はどこまでも自分の課題だ。衛生兵が何かしてくれても、自己治癒力がウエイトを占める話なのが労働における回復であり、人間の自己治癒力には限界がある。心身共にやられていくのは、兵がバタバタと倒れて行くのと同じだ。

 

だがそれを否定する謎神話、謎信仰が日本社会は強すぎる。「自分の若いことはこんな事では・・・」「みんなやってるよ・・・」「みんなが頑張ってるから自分だけ・・・」みたいな話で、自分自身を追いこんでしまい、最悪の場合自死に至った人だっているのだ。仕事で命の選択を迫られてるんですよ。そんな事他にある?人生で。

 

会社はあなたの心身の健康について細かく見ていない。助けてと言わなければ助けないし、助けてと言っても助けてくれない場合もある。法人格とは人間では無いので血の通った対応などは基本的に期待しないほうがいい。

 

だから自分軍にしっかりと注意を払って「あっ、自分軍やばいな」とか「自分軍強行しすぎてるな」とか、状況をきちんと認識し、対応するべきなのだ。貴方は自分軍の唯一の指揮官であり、その指揮は自分の人生にも直結しており、全滅は人生をめちゃめちゃにされる事にも繋がりうる。

 

これは僕の大好きな漫画、皇国の守護者のセリフなのだが「無理をするからにはきちんとした部隊でなければ」というものがある。無理は万全の体制をしいて短期間のみやるものなのだ。無理は続かない。そして無理によってあなたが壊されては意味が無いのだ。

 

兵法三十六計の三十六計目は走為上である。逃げるが価値の場面は確実にある。とことん逃げて、回復してからまたやり直せばいいだけの話なのだ。もうだめだ、もうこれしかないなどと思ってはいけない。そう思った時あなたは正常ではなく、的確な判断も出来ていない。故に、その時するいかなる選択も失敗する確率が高まっている。まず逃げる、そこから考える。これで十分間に合うように、世の中は出来ている。

 

とにかくヤバくなったら逃げてほしい。逃げることを恐れないでほしい。